
俺の大失敗集
バンドをやっていると、一つや二つは失敗話しと言うのがあると思う。よく聞くのがプログラムの間違い。
Aと言う曲を弾き始めてみたら、周りはBと言う曲のイントロに入っていたとか。
でも、この失敗は話には聞く物の、実際に見たことがないんですよ。
ワイヤレスがまだまだ少なかった時代には、シールドすっぽ抜けや、自分で踏ん付けてズッコケると言う話しもありましたけど、これも話に聞くだけで見たことがない。
ライブでスモーク焚きすぎて、何も見えなくなったと言うのは友達の森本均が実際に失敗してますが、これなんかは森本のミスじゃないので、バンドに文句を言う筋合いのものではないですね。
現実的に多いのは。
ギタリストのピック落とし。
ドラマーのスティク落とし。
と言う様に、楽器以外の道具を手に持って弾く人に多いんですよね。
そうじゃない楽器ではベースの弦切れ。
これはインパクトがありますってか、切れた瞬間のドカンと言う音がまるで爆発音。
かく言うカナル牧野もピック落としをした回数は数え切れないですが、大体はスペアをストラップやピックガードの隙間に刺し込んであるので、そんなに深刻な失敗にはならないんですが、ステージアクション中にスペアをふっ飛ばしてしまって、ピックなしで弾くはめになることは、そんなに珍しいことでもないですね。
あと、突然音が出なくなるアンプや電気関係の故障は、あれは慌てます。
ズボンが破れたボーカルも、失敗とは言えないですが、気まずい空気が流れてライブ自体がシラケていたのを目撃したことがありますね。
後輩の一人が野外イベントでトラに呼ばれた時、風が強くて譜面が飛ばされて苦労してたのも気の毒だったが、聴衆の一人が「暗譜ぐらいしとけよ」と野次ったために、あわや大乱闘になりかけてた、と言うことなので名前は出せません。
カナル牧野には自分自身の忘れられない大失敗が一つあるんですよ。
滅多に出れない広々としたステージで、思わずハイテンションになって戦隊ヒーローショー並みに飛んだり走ったり。
ワイヤレス最高。
と、その時、ギターのヘッドが置き型式スポットライトの足を直撃。
ギター自体がガゥンーと変な音を出したのはいいとして、倒れたスポットライトが隣りの別ライトをなぎ倒し、そのライトが機材をセットしてあるラックを直撃。
ラックの上に置いてあったスペアエフェクターが宙を舞い、ドラムセット内に飛び込んでシンバルに命中という、ピタゴラスイッチ状態に。
ここでワーッと客が湧けばまだ救われたんだけど、一瞬にして客が静まり返り、空気が北極の様にフリーズしてしまった。
ちょうどバックトゥーザフューチャーのあのシーンみたいにw
カナル牧野の音楽人生最大にして最悪の大失敗でした。
ドラマーのキョウ君こと西川は「気にするな。運が悪かったんだ」と言ってくれたんだけど、収まらないのが当時のボーカルのミューちゃんこと長岡美幸さん。
もうコテンパンに怒られました。
幸いカナル牧野はそれ以外で、致命的失敗はしていないけど、あれは背筋が寒くなる様な大失敗でした。
致命的失敗と言えば、あるバンドのギタリストが腹痛と闘いながらのライブになってしまって、ライブ中にPGを漏らしてしまったと言う話しを、持ってきた友達がいます。
流石にそれはないだろう。作り話作り話と笑っていたんですが、いざ自分が腹の調子が悪い状態でライブすることがあると、どうなるかを考えて恐ろしくなりましたねw
通勤電車の中の下痢と同じで、そんな時に限って特急列車。次の駅止りませーん、と同じで最高の見せ場だったりするんではないだろうかと思うんです。
でも漏らすよりは、ギターをほり投げて、便所へ走るしかないだろう。
でもネット掲示板とかで、ライブで失敗した話しを募集すれば、さぞかし失敗話しは集まるんだろうなと思います。
