ギターのボディー材質

2015年04月10日

ギターカタログを見ると、材質の音の性質が解説されたページがあったりします。

「〇〇材は甘いトーンが特徴です」とか「××材は鋭いシャープな音が出ます」とか言う説明が、されていて、それを参考に、ギター選びをするのは楽しいものです。

その解説を見て、甘いトーンの〇〇材でつくられたAと言うモデルのギターを選ぼうと思ったら、××材製しか作られていなくて、ガッカリしたと言う様な若いギタリストも多いんじゃないかと思います。
そんうえ人によって甘い、シャープ、太い音、などの感じ方も違うので、アテに出来る表現でもないんですけどね。

それでは特注品の購入を考えようとしても、中高生ギタリストだったら、予算が限られてそんなに簡単には買えませんね。

カナル牧野も遠い昔、アルバイトで貯めたお金を握りしめて、高級機やオーダー品に手が出せなくて「ああ、このギターなら、こんな音あんな音が自在に出せるんだろうな」と溜息を吐いてカタログに見入っていたのを思い出します。

しかしです。入門者用の安いギターを皮切りに、その後上級ギターを手に入れて思ったのは「そんなに音の差って無いな」と言うことです。

極端な性質の木を使ったギターなら違いは分かるのですが(恥ずかしながら年下新稲の受け売りです)、 エレキギターの場合は、アンプやエフェクターを通して、電気的に音を作って出すので、凄く変なギターでもなければ、アンプ弄れば、そこそこ思った通りの音が出てしまうん(こちら永遠の贅沢男田中の受け売り)ですよ。

ライブとかだったら、レコーディングと違って、シビアになる必要なんかないんじゃないのかと、思う様になっていくわけです。

音量をガーッと上げた時に、音が散ってしまう様なのは避ける方がいいわけですが、安いギターだから音が散るというのでもなく、高価なコンポーネントタイプのモデルでもそんな弱点の出るギターもあるわけです。

音質についても、同じ材質のモデルでも、1本1本「これが同じ材質の同じモデルなのか?」と驚いてしまう様なこともあるので、量産モデルでも購入する場合は、必ず楽器店で、目当てのギターを試奏させてもらうことをカナル牧野は強く言いたいですね。

高価格帯のギターや、コンポーネントやフルオーダーの場合は、買う前に試奏が出来ないので、ハズレを買ってしまう危険もあると思っておいた方がいいでしょうが、この場合のハズレとは、駄ギターと言うのではなく、自分に合っていなかったと言う意味です。

どんなにアンプやイコライザー連装で弄り倒しても、思った音にならないギターを、カナル牧野は一回だけ掴んでしまったことがあります。

このギターはお店で店員さんが「これは大変高価なギターなので、お客さんに触らせるわけにはいかないんです」と言われ、カナル牧野も有名ブランドギターだから、わざわざ試奏しなくても最高のギターに違いないと、買ってしまったのが失敗でした。
友達の中には癖のある材質のギターを選んで、その音が目的だったのに、うっかりピックアップを超高出力の物に交換したら、材質の特徴がピックアップのパワーの影に隠れてしまったと言う話しもありました。

ここまで書いて、急に今までと反対の内容に変えることになりますが、こだわりも大切。

経験を積んで耳が鍛えられると、わずかな差に気が付く様になって、その差が気になってくるものです。

そこでカナル牧野提案。

ライブ用と、こだわり用の1本とを買っておくといい。

ライブ用はどうしても傷が付くし、ライブ中の歓声や臨場感重視で細かな音質までこだわらなくなるので、材質や塗装の質まで気にすることはないと思うのです。

じっくり腰を据えて弾くレコーディング用ギターには、少々お金を注ぎ込んで贅沢してみるのもいいでしょう。

ここで中高生など初心者に。

予算が限られるでしょうが、名前の通った大手メーカーの廉価版を買うことになる場合が多いでしょうけど、それでも大丈夫ということです。

さすがに通販などで見ることのある1万円ギター2万円ギターは避けた方がいいですけどね。

人によっては「後になって買い変えるんだから、無理してでも最初から高額ギターを買っておけば、無駄にならない」と言うアドバイスをする人もいます。

それは間違ってはいないのですが、カナル牧野流ギターの選び方は「ギター選びより腕を磨け。弘法は筆を選ばない」と考えるのです。

これには注意も必要で、既に悪い評判を得てしまっている安物メーカーは避けた方がいいのです。

安いに越した事はないと、変なギターを買ってしまうとギターそのものが持つ悪い癖に自分の腕を合わせてしまい、後になって困ることがあるからです。

今回は材質についての話しなので、フレットの癖だとかの話しが必要な安物メーカーの話しはここまでにしますが、安物メーカーのカタログを見ると、ボディー材ハードウッドなどと書いてあることがあります。

このハードウッドとは、テキトーに手に入ったギター不適合材と言う位置付けだと、ある楽器店の店員さんから聞いたことがあります。

ギターの形に加工出来れば、それでOKと言う様な木材だそうです。

ハードと言うのは名ばかりで、ヤワな木質ですぐにネジ穴が緩んでしまうとかのトラブルがあるそうで、その店員さんは「クレームの原因になるので、当店では扱いません」と話していました。

代用材として、安い木材のイメージがあるものでも、結構いいギターになる木もあるそうなので、材質による音質と言うのは、非常に奥が深い話なのです。

ここで、手持ちカタログに説明が出ている材別音質について簡単に写してみます。

アルダー

枯れた音。カラッと乾いた音。音抜けが良い。

代用材として「セン」がある。

アッシュ

腰と粘りがあり、鋭い立ち上がりと輪郭のはっきりした音。

ベースに使う材として人気が高い。

最近多くなってきたスワンプアッシュなどは、この性質が薄い。

マホガニー

甘く柔らかい音質。

代用材としてラワンが使われることがあるが、ラワン舐めるべからずだそうです。

ウォルナット

強い弾力のある音が特徴で、アッシュの性質に似る。

メイプル

硬く芯のある音。線が細い音になるのを防ぐため、マホガニーと組み合わせる場合が多い。

ハワイアンコア

硬く芯のある音だが、線の細さはない。

無料でホームページを作成しよう! このサイトはWebnodeで作成されました。 あなたも無料で自分で作成してみませんか? さあ、はじめよう